17年にOCNで放送された韓国ドラマの「君を守りたい」を見ました。
主演にテギョン、ソ・イェジ、チョ・ソンハ、ウ・ドファンら。
結論から言うと、期待値が高すぎたこともあり、期待したほどではなかった。
期待が大きかったのは「カルト宗教」がテーマのドラマだったからです。
カルト宗教&OCNの暗い犯罪ドラマは、相性が良さそうだし期待しました。
実際に「君を守りたい」はOCNを代表する興行成功作ですからね。
ただ僕が物足りなさを感じたのは、なんといってもチョ・ソンハ演じる教祖です。
期待したのは暴力的な悪さなのですが、インチキ臭いイメージの方が強かった。
そもそもラスボスなのに悪人描写が極端に少なかったと思います。
ただの宗教家に見えなくはないですからね。
序盤はそれでいいにしても、本性を現してからも悪人描写がほとんどなかった。
ずっと序盤と同じ、うさん臭い教祖と言った感じで。
女性信者を食い物にするシーンもなければ、お金に執着するようなシーンもないし。
信者に犯行を指示するようなことも目立たなかったもんな。
そういうのは幹部のチョ・ジェユンがやっていたけど、教祖の悪人描写がもっと欲しかった。
暴力的な顔も詐欺師の顔もほとんどなかったからなー。
まあ、宗教というデリケートなテーマなのであまり悪人に描くのは難しいのかもしれませんが。
個人的には物足りなかったところです。
そもそも麻原彰晃という「事実は小説より奇なり」という教祖を知っているだけに、どんな教祖でも物足りなく感じた可能性はある。
また、いい意味でも悪い意味でも前半が暗いドラマでしたが・・・。
ここも思ったのと違うところがありました。
僕は教団の悪行により暗い雰囲気のドラマになるのだというイメージしていました。
実際に教団の悪行ではありますが、それは教団幹部の悪行というより、洗脳されたお父さんの悪行の方が印象強い。
まあ、悪行と言ってはいけないのかもしれませんが、洗脳されたお父さんが娘を苦しめる姿は見ていて辛かったです。
ある意味で過去1番、見ていてしんどくなるキャラだったかもな。(それだけ素晴らしい演技とも言える)
また、お母さんはお父さんとは別の意味で精神的におかしくなるわけですが、こちらも印象的な演技。
韓国ドラマの精神疾患の演技はみんな印象的だけど、ユン・ユソンは本当にやつれて見えたからな。
どちらも教団の悪い影響を受けたわけですが、非常に印象的なので個人的には2人にMVPを与えたい。
この手のドラマは最終回がイマイチなことが多いけど「君を守りたい」はきれいに終わったと思いました。
OCNといえば無駄にシーズン2を予感させる終わり方をするけど、今作はそうでもなかったですね。
とはいえ教祖が倒れても別の信者が教団を引き継ぐ(?)という現実的なラスト。
熱心な信者たちの洗脳が解けないのも現実的。
僕は教団をもっと悪く、怖く描いてほしかったので、その点に物足りなさは感じますけど。
十分に楽しめたドラマではありますね。
もっと早く教祖が正体を現してほしかったな。
正体を現してからも相変わらず胡散臭い宗教家を演じていたのが物足りなかった。
暴力的なところがほしかったかな。
チョ・ソンハの見た目が良かっただけに、悪さより嘘臭さが強かったキャラクターだったのが残念。
男主人公とヒロインの関係性、チョ・ソンハとチョ・ジェユンの関係性など、脚本次第ではもっと良いドラマになる余地がありそう。
ところで僕はオープニングも結構好きなのですが、なんで最後にホン・ソリンがいないんだろうな?
あの場にいてもおかしくはないキャラクターだと思うけど。
というか、あそこは救船院の集合写真でもよかったわ。