韓国ドラマ「ストーブリーグ」を見ていて気になったシーンがあります。
それはマイケル・ジョーダンの例え話で「平均の罠」を持ち出したシーンです。
移動距離の長いチームと短いチームでは不平等だというペクGMに対し、歴代優勝回数を見せて移動距離とチームの強さに関係はないという他球団。
その説に対して平均の罠だと否定したペクGMですが・・・。
優勝回数と平均の罠のエピソードと、どう繋がってくるのかわからなかったです。
そこで僕が調べた結果、たぶんこういうことだろうというものがあります。
ストーブリーグでは移動距離の長いチームの優勝回数が多いという話でしたが、これは事実です。
KBOの優勝回数歴代1位の起亜タイガース、2位のサムスン・ライオンズともに首都圏から離れた移動距離の長いチームですね。
これがどう平均の罠につながるのかというと・・・。
KBOは現在10球団が所属するリーグで首都圏には4球団があります。
ですが、そのうち3球団が比較的新しくできた歴史の浅いチームです。
(リーグ発足時からあるLGツインズは2回しか優勝していないし)
現在の韓国リーグを見ると移動距離の短いチームは歴史が浅いので、どうしても優勝回数は少なくなる。
歴史の長いチームの方が優勝回数が多くなるのは当然ですよね。(KBO発足時は球団数も少ないので優勝もしやすいし)
これが平均の罠につながってくるというのだと思います。
あくまでも僕の推測なので、実際には違うのかもしれませんが。
移動距離がチーム成績に影響するかどうかはともかく、選手の疲労度には影響するでしょう。
日本と韓国とアメリカ(MLB)ではそれぞれ移動方法が違うのでついでに紹介。
日本の場合は新幹線や飛行機での移動になります。
公共の乗り物を使うわけですから、一般人の方と一緒に移動することになります。
この点は精神的な負担にもなるでしょう。
日本人選手がMLBに移籍すると、移動の大変さがよく言われます。
MLBの場合はチャーター機での移動になります。
空港でもVIP待遇で、球場を出てから飛行機に乗るまで一般人と会うこともありません。
僕は野球が好きでメジャーリーグ経験のある選手の著書をいろいろ読んできましたが・・・。
実はチャーター機を利用することもあり、移動そのものは日本より楽な面もあるようです。
大変なのは移動そのものではなく、移動距離があまりに遠いため時差があること。
こればかりは慣れない選手も多いみたいですね。
そして韓国の場合はバス移動になります。
バスでの長距離移動ですから体も大変だろうし、そもそも安全性にも疑問が残りますね・・・。
誰のコメントだったかは忘れましたが、韓国球界を経験した日本人選手が韓国の移動は辛いという話をしていました。
ちなみに現在は日本の読売ジャイアンツに所属しているエリック・テームズ選手は韓国でも活躍しています。
彼は韓国リーグの良いところとして、移動距離の短いところをあげています。
テームズが所属していたNCダイノスは移動距離の長いチームなのですが、アメリカに比べると楽だったようですね。
テームズは韓国でプレーする前は、シアトル・マリナーズとトロント・ブルージェイズに所属しています。
マリナーズはMLBで1番長く低迷している球団ですが、移動距離が長いことで知られます。
ブルージェイズはカナダの球団ですから国境を超えての移動ということもあり、いろいろ手間がかかります。
元々は簡単チェックのVIP待遇だったようですが、テロが起きて以降はメジャーリーガーに対しても特別扱いがされなくなったらしい。
また、マイナーリーグは韓国と同じくバス移動ですし、移動距離だって韓国よりも長いのかもしれません。
MLBの移動、マイナーリーグの移動、どちらと比較したのかはわかりませんが、いずれにしてもテームズにとっては韓国の移動は楽なものだったようですね。
マリナーズぐらいなら移動距離もチーム成績に影響している可能性はあるけど、韓国ではさほど影響ないでしょう。
日本のセ・リーグだって首都圏チームの優勝回数の平均は地方の球団の優勝回数よりも多いですけど、それは巨人の優勝回数がダントツで多いだけですし。
ヤクルトや横浜は低迷期間が長いイメージがあるので、移動距離と成績には関係ないでしょう。
移動距離が長いのは不平等といえば不平等ですし、選手間の球団人気にも影響は出るでしょう。
そりゃあ、首都圏のチームにメリットを感じる選手は多いでしょうし。
でもだからといって、移動距離が順位に影響が出るほどのことはなさそうですね。