16年にSBSで放送された韓国ドラマ「テバク〜運命の瞬間〜」です。
主演がチャン・グンソクということもあり、日本でも人気の作品ですね。
チャン・グンソクにとっては「ファン・ジニ」以来8年ぶりの時代劇ドラマです。
チャン・グンソクといえば日本でも大人気の俳優ですね。
かつての韓流ブームのとき、イケメン俳優といえばチャン・ドンゴン、ヒョンビン、イ・ビョンホンといったガツンと男らしいタイプでしたが。
なんか、急にかわいらしい雰囲気のチャン・グンソクが出てきて印象的でした。
彼は子役出身なので当時すでに10年以上のキャリアがある役者で、演技力は韓国でも評価されております。
一方で日本人気が出てからは、日本向けの色物ドラマ専属俳優みたいな感じになってしまいました。
「メリは外泊中」、「ラブレイン」、「キレイな男」・・・。
その前の「美男ですね」こそマニア層を生むドラマとなっていますが、10年代の日本人気爆発後の作品は現地で評価の低いドラマになっています。
ジャンル的に視聴率が伸びないのは仕方がないところがありますが、それにしても彼の俳優としての価値が下がったところもあるでしょう。
(現地でパッとしなかったドラマの版権が、日本で高額で売られ話題になるのも色物色を強くしたと思う)
そんなチャン・グンソクにとって、これまでのイメージとは違うテバクの出演は大きな意味があったわけですね。
もともと演技力は評価されている俳優ですし、史劇の演技も消化して母国での評価を高めました。
テバクは初回11.8%の好スタートで、2話で自己最高の12.2%。
4話で9%台に落ちるとその後は視聴率も伸び悩み、19話で自己最低の7.7%。
最終24話は10.0%を記録しています。
全話平均視聴率は9.3%ということで、これまでのチャン・グンソクドラマに比べると高い数字です。
(メリは外泊中7.3%、ラブレイン5.4%、キレイな男4.3%)
過去作は関係なしに9.3%というのは良い数字に思えるのですが・・・。
同じ時間に放送されている競合ドラマ「町の弁護士 チョ・ドゥルホ」、「モンスター」に視聴率は負けてしまいました。
チョ・ドゥルホはシーズン2が制作されたドラマだし、モンスターもカン・ジファン主演の日本でも人気のドラマなので、まあ、負けるのも仕方がないとしても。
チョ・ドゥルホの後続作「ベクヒが帰ってきた」という短編ドラマにも負けてしまったのは痛かった。
テバクと同枠のドラマでも前作は「六龍が飛ぶ(全話平均14.4)」、後続作は「ドクターズ(同18.4)」ですから。
ヒット作に挟まれたのも、低視聴率のイメージがより強く出ちゃいましたね。
他にも同枠でミセスコップとかキムサブとかも近い時期に放送されていますからね。
名作ドラマを生んでいる枠なので、テバクは低迷した感はあります。
ちなみにドクターズの次が「麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜」で全話平均7.3%。
日本でも人気のドラマで、韓国でもマニア層を形成しているので、テバクと同じような評価ですね。
結局、テバクは国内の興行には失敗してしまいましたが。
それでも日本では言うまでもなく、中国でも人気のドラマです。
韓国ではストーリー面でもおかしな点があると指摘されているようですが。
それよりもアクションシーンの評価が低いのがマイナスかもな。
ただ、視聴率も特別に落ちているわけではないので、韓国の視聴者も満足しているはずです。
正直チャン・グンソクだから、より厳しい目で見られたところもあるんじゃないかな?
ただ彼にとっても今回はイメージの違う役も消化し、役者としてのターニングポイントと言われるドラマになりました。
そして18年のスイッチも良い演技を見せてくれたのですが・・・。
日本では「スイッチ〜君と世界を変える〜(ピンクでハート)」みたいなことになっちゃうから・・・。
こういうことするからチャン・グンソクが色物俳優みたいになっちゃうんですよねー。
まあ、ピンクのビジュアルに変な邦題は彼の作品に限ったことではありませんが。
そりゃあ、こんなことしていたら韓国の人からしたら失笑ものでしょう。
チャン・グンソクもこうして俳優としてのイメージを変えることに成功。
スイッチの後には兵役も終えました。
年齢も重ねたことですし、役者として重要な時期になっていますね。
日本市場もチャン・グンソクのイメージ転換に貢献していくことも大切だと思うけどな。
日本に縁の深い俳優さんですし、国内(韓国)でも評価の高い作品に恵まれてほしいものです。