あまり評判がよくない「ボイス3」ですが。
その大きな理由として最終回の結末が納得のいかないものであることがあります。

シーズン2の結末も何も解決しないままシーズン3へという終わり方でしたが。
今はシーズン3がすぐに見られる環境なので、特にマイナスではないと思う。
でも肝心のシーズン3の結末もひどいものだったから・・・。

※ネタバレ表現あり

・ガンウの死

なんと言っても、主人公であるト・ガンウの死という残念な結末。
ガンウが死ぬことはまだしも、死に方が納得のできないものなので・・・。

→特殊部隊がおかしい

ガンウは特殊部隊に射殺されるという最悪の結末を迎えてしまいました。
当時のガンウはすでに警察官ではありません。(自主退職していた)
そして著名な人権活動家である金木マサユキを特殊部隊の目の前で殺した事実もある。




そうは言っても金木はシーズン2のラストでカン・グォンジュを殺しかけたテロリスト。
ワイヤーシュンとして何人も殺してきたことは特殊部隊も知っているわけです。

ガンウは警察ではないとはいえ、捜査協力者ではある。
そして射殺命令も出ていない状況で民間人の頭部を狙って撃つというのは考えられない行動です。
そもそも当然のように全員がト・ガンウに銃口を向けているのがおかしい。

→カン・グォンジュもおかしい

過剰鎮圧した特殊部隊もおかしいのですが、その場にいたカン・グォンジュもおかしいです。
カン・グォンジュだけでなく他の隊員も駆けつけましたが、誰も特殊部隊に抗議をしていません。
抗議をする余裕もないぐらい動揺、悲しみがあるのかもしれませんが、そうは見えないのが、また問題・・・。
もっと悲しんでくれれば印象も違うのですが、意外と落ち着いている。




あえていうと、あの特殊部隊にパン・ジェスが紛れていたのであれば悪評も挽回できる可能性がありました。
エピローグでパン・ジェスが登場して生きていることが明らかになりましたが、シーズン4でもガンウを殺したような言及はなく・・・。
残念ながら本当に特殊部隊の理解できない行動ということになってしまいました。

・不幸なガンウ

ガンウは結末だけでなく、ずっと不幸な人生を送ってきました。
在日韓国人として日本で生まれ育ったわけですが、ミホという友達もいたし差別は受けていなかったのかもしれません。
しかし、そこから父は殺人犯として逮捕され、兄も失いました。
迫害を受けて韓国に戻ると、母親も失った。




警察になると良いパートナー(ナ・ホンスの弟)に恵まれるも目の前で殺される。(しかもガンウが犯人扱いを受ける)
その後はクァク・ドッキという右腕もスパイだった事実が明らかになり、ドッキも後に殺される。

他にも唯一信頼していたカン・グォンジュにも不信感を持たれ銃を向けられたこともある。
そのカン・グォンジュはシーズン2のラストで、ガンウの言葉を無視した結果、爆破に巻き込まれるし・・・。




シーズン3で精神が不安定になったのも、このような不幸続きも原因だったと思われる。
その後も死んだと思っていた兄が連続殺人犯だったうえに、その兄を自ら手にかけ、特殊部隊に射殺されてしまった。

ト・ガンウはサイコパスと言われていたし、実際にシーズン3では暴走も多く描かれました。
でも、踏みとどまろうと努力していたし、実際にはさほど悪い描写もなかったんですよね。(暴力を振るったのは基本的に悪人相手だし)




仲間に冷たかったのも裏切り続きの人生で人間不信になった面もあったでしょう。
(カン・グォンジュもイマイチ信頼してくれないし・・・)
本当に歴代屈指の不幸な主人公といえるのがト・ガンウです。