赤い月青い太陽 感想

18年にMBCで放送された韓国ドラマ「赤い月青い太陽」を見ました。
今回は2度目の視聴ですが、やはり良いドラマです。

・赤い月青い太陽のテーマ

「赤い月青い太陽」というタイトルからは、どんなドラマなのかわかりませんが。
児童虐待がテーマのドラマになります。
赤い月青い太陽というのは作中に登場する絵本と同じタイトルになりますね。




僕は赤い月青い太陽の前に、日本ドラマのリメイク作「マザー」を見ましたが。
マザーとは違った形で児童虐待を扱っていますね。

マザーはヒューマンドラマの側面が強く、親が子供に与える影響を描いていました。
赤い月青い太陽はサスペンス、ミステリー色が強く、子供の痛みを中心に描いている印象ですね。

とはいえ、加害者の暴力に関してはさほど描かれていません。
児童虐待がテーマですが、子供に対して過度な虐待シーンがない演出もよかった。

1話だけ19歳の年齢制限付きのエピソードがありますが、虐待シーンではありません。(犬商人の最後)
地上波のドラマなので激しい暴力はない。
犬商人は精神的にしんどいキャラだけど、非常に良い味が出ている俳優さんだと思うから僕は好き。

・赤い月青い太陽は名作

最初の方はわかりづらい印象も受けるのですが「児童虐待」というテーマが明らかになり、それぞれの事件が繋がってくるとわかりやすくなります。
テーマ的にどうしても暗くなるのですが、完成度は高いドラマですよね。


気になる点といえば、犯罪者の美化に繋がらないかということ。
その点、あくまでも当事者を描いた脚本だったのは良かったかな。

ニュースになって世間が「赤い涙」をヒーロー視するようなシーンがなかったのは良かったと思う。
せいぜい刑事さんの葛藤があったぐらいだし。
そうはいってもラスボスが明確に裁かれるわけではないのは、好き嫌いが分かれる点はあるかもしれません。
美化とまでは言わなくとも、強く悪役としては描かれていなかったですからね。




あとは虐待加害者だって適切な罰を受けているわけではないのですが・・・。
この点はある意味、現実的でもあるのかな。
でも虐待加害者の中にも子供に関心を持ち、人生も明るくなる人物の描写を入れたのは良かったと思う。
まあ、あれはあれでラスボスの美化に繋がるシーンではあったのかもしれませんが・・・。

赤い月青い太陽はウェルメイドドラマと言えるだけの名作ですね。
児童虐待被害者の傷だけでなく、黒幕の追跡劇や謎の少女といったミステリー要素も没入度を高めます。
これはおすすめのドラマの1つですね。